無料版の「制限」を4か所に分けて調べた
「Filmoraの無料版はどこまで使えるのか」という疑問は、制限を1つの塊として見ていると答えが合いません。止まる場所が違えば、取るべき対応も変わるからです。
この記事では制限を4か所に分けて確認しました。編集機能(そもそも操作できるか)、出力(書き出したファイルをどう使えるか)、素材・エフェクト(使える部品の範囲)、AI機能(回数やクレジットの上限)の4つです。
参照したのは次の4ページです。いずれも2026年10月6日に開き直して確認しました(初版は2026年8月17日取得。公式ページ側の価格・AIクレジットの付与数・返金保証の数値は初版から変わっていません。初版でのAIクレジットの読み違いは、本文の該当の節で訂正しています)。
- 購入ページ(https://filmora.wondershare.jp/buy/win-video-editor.html)… プランと価格、AIクレジットの付与数、AI Mateの回数、自動更新、返金保証
- 無料版と有料版の違いを説明する公式ページ(https://filmora.wondershare.jp/video-editing/difference-between-filmora-trial-and-paid-version.html 、ページ上の更新日は2026年4月10日)… 機能と素材の範囲
- 公式サポート(https://support.wondershare.jp/how-tos/filmora/about-watermark.html )… 体験版の透かしの扱い
- AIクレジットの消費ルール(https://filmora.wondershare.jp/filmora-ai-credits-rule.html )… 機能ごとの消費量と有効期限
範囲まで確定して読み取れたのは、出力(透かし)とAI Mateの回数(無料体験版は1日15回)です。素材・エフェクトは「制限されています」とだけ書かれ、AIクレジットも「無料体験回数あり」の表記にとどまります(いずれも範囲は要確認)。
体験版を実機で動かした確認や、書き出しにかかる時間・画質の計測は行っていません。裏づけの取れない項目は「要確認」と書いています。評価の方針は運営方針・評価基準にまとめています。価格はセールで変動するため、本文の金額は取得日時点の税込表示で、通常価格を併記しました。
止まるのは編集ではなく、出力のほう
公式の解説ページでは、無料版でもトリミング・分割・結合などの基本機能に加えて、モーショントラッキング・カラーマッチ・手ぶれ補正といった高度な編集機能を使えると説明されています。カット、テロップ、BGM挿入といった作業は、無料のまま最後まで進められるということです。
一方、公式サポートは体験版で出力された動画の透かしについて、消すことはできないと明記しています。透かしなしで出力するには有料版の購入と製品登録が必要、という案内です。つまり無料版の制限は「作れない」ではなく「そのままでは配れない」と言い換えられます。
この線引きは、用途によって重さがまったく変わります。自分用の記録や編集の練習であれば透かしは実害になりません。反対に、SNSへの投稿、YouTubeへのアップロード、取引先への納品といった第三者が見る動画では、透かしが入った時点で作り直しではなく購入が必要になります。
公式が案内している解決方法は、書き出し済みのファイルに手を加えるものではありません。編集内容から出力し直す手順で、次の章にまとめます。
買う前に本番を作れる:保存してから購入し、出力し直す
公式サポートには、有料版を購入したあと、体験版で作成・保存したプロジェクトファイル(.wve/.wsve/.wfp)を開いて再度出力すればロゴなしで出力できる、と書かれています。これを前提にすると、購入の順番を後ろにずらせます。
具体的な手順は次の4ステップです。
- 無料体験版で本番の編集を最後まで進める(試し用の短い素材ではなく、実際に公開したい動画で行う)
- プロジェクトファイルとして保存する(mp4などへの書き出しではなく、編集内容そのものの保存)
- 仕上がりを確認し、必要なら購入して製品登録する
- 保存しておいたプロジェクトを開き、透かしなしで書き出し直す
この順番の利点は、試用が本番と同じ条件になることです。用意した素材の量、テロップの細かさ、書き出しにかかる時間まで、自分の環境で確かめたうえで払うかどうかを決められます。無料の範囲で試したことと、購入後にやることが同じ作業になるため、判断材料としての精度が上がります。
注意点も2つあります。1つは、購入後に開き直す前提なら、プロジェクトファイルと使った素材をまとめて保管しておくこと。もう1つは、返金保証(購入日から30日以内)の起算が購入日である点です。編集に時間をかけてから購入すれば、保証の期間は「作った動画を出力して確認する」ために丸ごと使えます。
AIクレジットは「毎月戻る」か「一度きり」か
購入ページの各プランのカードを見ると、AIクレジットの付き方はプランごとにまったく違います(2026年10月6日)。
- ベーシック年間プラン … 「100 AIクレジット(初回ログイン限定)」。月ごとの付与の記載はない
- アドバンス年間プラン … 「1000 AIクレジット/月」(30日ごとに付与)
- 永続ライセンス … 「1000 AIクレジット」(永久に有効)
無料版と有料版の違いを説明するページの比較表も、ベーシック年間は「無料体験回数あり」、アドバンス年間は「1000クレジット/月」、永続は「1000クレジット」で、購入ページと同じ並びです。AIクレジットを毎月受け取れる年間プランは、アドバンスだけということになります。
この記事の初版(2026年8月17日)では「年間プランは月1,000クレジット」とひとくくりに書いていました。ベーシックには月ごとの付与が無いため、今回の確認に合わせて直しています。
有効期限は、AIクレジットの消費ルールのページに次のように書かれています。
- アドバンス年間プランなどのサブスクリプションで付与されたクレジット … 発行日から1か月有効(余っても翌月へ持ち越せない読み方になる)
- 永続ライセンスで付与されたクレジット … 永久に有効
- 初回ログイン時の100ボーナスクレジット … 1か月有効(ベーシックのカードにある100と同じものと読めるが、無料体験版でも受け取れるかは要確認)
- 追加購入するAIクレジットパック … 発行日から1年間有効(パックの価格は今回参照したページで確認できず要確認)
つまりアドバンス年間は「毎月1,000まで使え、余りは消える」、永続は「通算1,000を好きなペースで使う」、ベーシック年間は「AIクレジットは初回の100だけ」という違いです。
AI Mateはクレジットとは別に回数で数えられていて、無料体験版は1日15回、有料プランは3つとも月500回までと購入ページに書かれています。無料で回数を確かめられるAI機能は、このAI Mateが中心です。
何年使い、AIをどれだけ使うと、年間と永続が入れ替わるか
価格だけ見れば、年間プランは2年目に入った時点で永続ライセンスより高くなります。ただしAIクレジットまで含めると、比べる相手が変わります。AIをほとんど使わない人はベーシック年間と、AIを毎月使う人はアドバンス年間と、永続ライセンスを比べることになります。ここでは公式の数値から、両方を並べて計算しました。
前提: 価格は2026年10月6日の購入ページの税込表示(セール価)です。年間プランの更新は、購入ページの「同額請求」(クレジットカード・PayPal・Amazon Pay・Google Payで買った場合の記載)を、初年度と同じ額と読んで計算しています。
- 通常価格(ベーシック7,980円・アドバンス8,980円)で更新される場合は、2年目以降1年ごとに1,000円ずつ高くなります(どちらで更新されるかは要確認)
- コンビニ決済・銀行振込・代金引換で買った場合は、1年後に試用版へ切り替わり、新たな契約が必要と書かれています
- 永続ライセンスは、メジャーアップデートで買い直さない前提です
| 使う期間 | ベーシック年間 | アドバンス年間 | 永続ライセンス |
|---|---|---|---|
| 1年 | 6,980円 | 7,980円 | 8,980円 |
| 2年 | 13,960円 | 15,960円 | 8,980円 |
| 3年 | 20,940円 | 23,940円 | 8,980円 |
| 永続より多く払う額(2年/3年) | 4,980円/11,960円 | 6,980円/14,960円 | — |
| AIクレジット | 初回ログインの100のみ(1か月で失効) | 月1,000(1か月で失効) | 通算1,000(失効しない) |
次に、1,000クレジットで何ができるかを、消費ルールのページの消費量から割り算しました。
| 使う機能(公式の消費量) | 1,000クレジットで使える量 |
|---|---|
| 自動字幕起こし(1分あたり4クレジット) | 250分 |
| 自動字幕起こし+翻訳(1分あたり5クレジット) | 200分 |
| テキスト読み上げ(10文字あたり1クレジット) | 10,000文字 |
| AI画像生成(1回10クレジット) | 100回 |
| AIオブジェクトリムーバー(1回100クレジット) | 10回 |
| テキストから動画生成・通常モード(1回90〜900クレジット) | 1〜11回 |
永続の1,000クレジットが足りるかは、「月の消費量×使う月数」が1,000に収まるかで決まります。2年(24か月)で使い切らないのは月41クレジットまで、3年(36か月)なら月27クレジットまでです。自動字幕起こしに置き換えると、2年なら月10分ほど、3年なら月6分ほどの動画が目安になります。
たとえば「10分の動画に毎月2本、自動字幕を付ける」使い方は月80クレジットで、永続の1,000は12か月あまりで尽きます。アドバンス年間なら毎月の1,000に対して80なので、余裕を残して収まります。ベーシック年間では、初回の100を使ったあとはパックの買い足しが前提になります。
ここから、分かれ目は次のように整理できます。
- 1年以内しか使わない … AIを使わないならベーシック年間(永続より2,000円少ない)。AIも使うならアドバンス年間(永続より1,000円少なく、毎月1,000)
- 2年以上使い、AIの消費が上の目安(2年で月41・3年で月27クレジット)以下 … 永続ライセンスが最も安い。AIクレジットもベーシック年間より多い
- 2年以上使い、AIの消費が目安を超える … 永続ではクレジットパックの買い足しが要る。その総額が、アドバンス年間が永続より多く払う額(2年6,980円・3年14,960円)を超えるならアドバンス年間。パックの価格は要確認なので、買う前に確かめる
- 1か月に1,000クレジットを超える月がある(テキストから動画生成を何度も回す等) … アドバンス年間でも足りない。毎月の1,000は持ち越せないため、パックの併用が前提になる
- WindowsとMacの両方で使う … 永続はOSごとに2本(17,960円)。価格だけで見ると、2年ならベーシック年間(13,960円)のほうが安く、3年(20,940円)で永続2本が逆転する。AIも使うならアドバンス年間(2年15,960円・3年23,940円)と比べ直すが、逆転が3年目に来る点は同じ
無料のまま終われるか、途中で詰まるかを先に判定する
購入するかどうかの分かれ目(その動画を自分以外の誰かが見るか)は、前の章までで決まります。残るのは「無料のまま作業を進めきれるか」で、ここでつまずきやすいのは素材と締切の2点。加えて、いつ買うかで支払額が変わる点も押さえておくと安全です。
素材・エフェクトは最初に置いてみる。 公式は無料版が利用できる素材の数は制限されているとしていますが、範囲までは書かれていません(要確認)。したがって「たぶん使えるはず」で構成を組まず、使いたいテンプレートやエフェクトを編集の最初にタイムラインへ置いて、無料の範囲で使えるかを確かめてください(有料の素材が画面上でどう表示されるかは公式の記載がなく要確認)。中盤で気づくと、構成そのものを組み直すことになります。
締切がある動画は、購入手続きの時間を最後に置かない。 出力の直前に買う進め方は支払いを後ろに倒せる反面、支払い方法の用意・製品登録・再出力が締切の直前にまとまります。公開日が決まっている動画では、この一連の作業を前日に持ってこないよう、余裕のある日に購入を済ませておくほうが安全です。
先送りには値段の側面もあります。 価格はセールで変動するため、出力の直前に買う進め方は、そのときに表示されている価格を受け入れることでもあります。通常価格との差が大きいタイミングほど、いつ買うかで支払額が変わる点は頭に入れておいてください。
Filmora以外の無料ソフトも候補に入れて迷っているなら、Filmora と無料動画編集ソフトの比較で透かしや書き出し条件の違いを整理しています。編集より形式変換や圧縮が目的であれば、Filmora と VideoProc Converter AI の比較のほうが判断材料になります。
よくある質問
無料体験版は何日間使えますか?
無料版と有料版の違いを説明する公式ページには、無料版の利用日数の制限についての記載がありませんでした。一方で、別の無料トライアルの案内ページ(2026年9月29日更新の表示)には「Filmora本体の3日間無料トライアル」という表記があり、期間は特典の種類やキャンペーンによって異なり、全ユーザーに同じ条件が適用されるとは限らないとも書かれています。透かし入りで書き出せる無料版そのものに期限があるのかは、どちらのページからも読み取れませんでした(要確認)。
日数を前提にした計画は立てず、「透かしは出力のたびに入るもの」として作業を進めるほうが安全です。試用の目的は期間を使い切ることではなく、自分の素材で1本作り切れるかを確かめることにあります。
体験版で書き出した動画の透かしは、あとから消せますか?
公式サポートは、体験版で出力された動画の透かしは消せないと明記しています。案内されているのは、有料版を購入・製品登録したうえで、体験版で保存したプロジェクトファイル(.wve/.wsve/.wfp)を開いて出力し直す方法です。書き出し済みのmp4を加工するのではなく、編集内容から出し直す形になります。
「新規ユーザーは透かしなしで書き出せる」という記載を見ましたが本当ですか?
公式の解説ページには、新規ユーザーは案内のリンクから登録すると、無料で透かしなしエクスポートの特典がもらえるという記載があります。ただし回数や期限、適用の範囲までは読み取れませんでした(要確認)。特典を前提に計画すると外れたときに困るため、通常は透かしが入るものとして進め、適用されたら得をする、くらいの位置づけで考えるのが無難です。
永続ライセンスを買えば、AI機能もずっと使えますか?
書き出しの透かしは消えますが、AIクレジットは1,000(一度限り)の付与です。このクレジットに有効期限はありませんが、使い切ったあとはAIクレジットパック(発行日から1年間有効)の追加購入になり、パックの価格は今回参照したページで確認できませんでした(要確認)。どのくらいの使い方で尽きるかは、本文の計算の節を目安にしてください。
無料版で使える素材やエフェクトの範囲はどこまでですか?
公式は無料版が利用できる素材の数は制限されているとしていますが、具体的な本数や種類は記載されていません(要確認)。
あわせて注意したいのが、本体とは別売のFilmora Creative Assetsです。購入ページでは、追加した場合の自動更新が月額1,999円と表示されていて(2026年10月6日)、本体の料金とは別に発生します。素材が足りないと感じたときは、本体のプランを上げる話なのか、別売の契約が要る話なのかを分けて確認してください。
